フォーレ

ガブリエル・フォーレ(Gabriel Fauré, 1845 - 1924)


半音階的にじわじわ変化するニュアンスの妙が特徴。それが弦楽を主体とする室内楽にマッチしているため、重要作を沢山書いてる。ピアノ曲もフランス人作曲家の中では重要である。昔は、はっきりしない音楽性がピアノの打楽器的要素を活かさない点でイマイチだと思っていたが、慣れてくると案外いろいろな曲があることも分かり、楽しめるようになった。

管弦楽曲

  • ペレアスとメリザンド Op.80(Pelléas et Mélisande, 1898年)
    • 3.0点
    • 4曲目「シシリエンヌ」5.0点
劇付随音楽からの抜粋の組曲。悪くはないし、フォーレらしさはそれなりに発揮されていて、場面描写音楽として素直に楽しめる。しかし、3曲目までは素晴らしいという程ではなく、よくありがちな音楽だと思ってしまう。4曲目のシシリエンヌは有名な曲であり、これだけは別格に美しい名曲である。メロディーの美しさ、声部の重ね方、和声の妙が非常に素晴らしい。ケクランによる編曲も見事。

室内楽曲

  • ピアノ五重奏曲第1番 ニ短調 Op.89(1903年 - 1906年)
    • 3.8点
1楽章の弦の持続音とピアノの分散和音による渋い世界はなかなか。2楽章は名曲。冬の寒さ、透き通った空気と夜の暗さと、その静寂の中を生きる孤独な魂を感じる。3楽章はあえて音の動きを制限しているかのように始まり、中間はじわじわと奔流のように渋く盛り上げていく。フォーレの魅力に溢れた名作だが、3楽章後半が惜しい。じわじわと調性感を薄めて盛り上げたにも関わらず、最後だけ急に平凡な古典的音楽のように終了するのは、意図的にそういう面白さを狙ったのかもしれないが個人的には残念に感じた。

  • ピアノ五重奏曲第2番 ハ短調 Op.115(1919年 - 1921年)
    • 3.8点
晩年に入り、音の輪郭がぼんやりしている。半音階的な和声の変化が美しい1楽章はなかなか。3楽章の緩徐楽章は、クリスマスのように肌を突き刺す厳冬と心のほかほかとした温かさを両立させた、感動的な名曲。これは泣ける。この楽章だけでも曲の価値の半分以上がある。4楽章の地味なじわじわとした渋い終楽章の盛り上げ方は味がある。

  • 弦楽四重奏曲 ホ短調 Op.121(1924年)
    • 3.5点
最後の曲。渋いが、ピアノが無いことが良いほうに作用し、非常に純度が高く深みがあって、自分としては聞きやすい。フォーレの晩年の音楽にこの形式は合っていると思う。豊潤な音の泉のようなフォーレの室内楽であるが、この曲はその中でも特に身を浸すように聴ける。

  • ピアノ四重奏曲第1番 ハ短調 Op.15(1879年)
    • 3.5点
典型的な初期から中期のフォーレの室内楽という印象。玄妙な1楽章もよいが、一番素晴らしいのは力強いエネルギーに溢れている4楽章だろう。かなり聞き応えがある。ピアノ四重奏のバランスと弦楽器の音の重ねかたの妙など、室内楽の醍醐味を満喫できるかなりの力作である。

  • ピアノ四重奏曲第2番 ト短調 Op.45(1886年)
    • 4.0点
1楽章は渋くてかっこいい。2楽章はそれに輪をかけね濃厚で重たくて、ピアノのトレモロやユニゾン醸し出す重厚さに痺れる。3楽章のしっとりしたピアノは心を揺さぶるものがある。悲しげな呟くような弦も素敵。4楽章のじわじわとした盛り上げ方も素晴らしい。

  • ピアノ三重奏曲 ニ短調 Op.120(1922年 - 1923年)
    • 3.5点
弦楽器はシンプルな書法だがつまらなくはなく、後期らしい世界にどっぷり浸かれる。たっぷり楽しんで20分弱という短さなのは驚きで、密度が濃いためもっと長く感じる。ピアノの中音が強いため、ヴィオラが無いのはむしろバランス的に良い。明快さは無く曇った音楽だし、割り切れない印象なのは他と変わらないのだが、割と聴きやすい。

  • ヴァイオリン・ソナタ第1番 イ長調 Op.13(1876年)
    • 3.3点
フォーレの独特の弦楽器の積み重ねの醍醐味がない代わりに、すっきりした端正さがある。内容的に、フランクを頂点とする後のフランスの一連のヴァイオリンソナタの嚆矢となった作品だとどうしても思ってしまう。特段に優れている楽章はないと思うが、独特のフォーレらしい諸特徴に追加して、割合と優雅さであり、憂いを含みながらも心地よい印象があり、楽しんで聴ける。

  • ヴァイオリン・ソナタ第2番 ホ短調 Op.108(1916年 - 1917年)
    • 2.5点
1楽章も2楽章も3楽章も転調が多すぎて、よく解らない変な謎の音楽という印象。後期らしい深みや謎めいた美しさを多少感じるところはあるが、ヴァイオリンソナタはシンプルな編成であるだけに欠点が目立つ。

  • チェロ・ソナタ第1番 ニ短調 Op.109(1917年)
    • 3.0点
チェロソナタはただでさえ渋いフォーレの音楽がさらに渋くなり、特殊な世界の感が強まる。とはいえ2楽章や3楽章はどことない新鮮な目新しさがあり、おっと思わせるものがある。ただ、最初から最後までやはり不明瞭な突き抜けない音楽のままであり、良作とは思えない。

  • チェロ・ソナタ第2番 ト短調 Op.117(1921年)
    • 2.8点
調性を不明確になるように半音階的な音を繋げる1楽章。連綿と悲しく渋い独白をする2楽章。3楽章は明るくならず玄妙だがすっきりせず、あまり出来が良くないと思う。全体に晦渋で分かりにくい。フォーレがよく見せるチェロの魅力の一面を引き出してたっぷり堪能させるものの、十分な成功作とは思えずマニア向けのレベルに留まっている。

  • シシリエンヌ ト短調 Op.78(1898年)

  • 即興曲 変ニ長調 Op.86(1904年)
    • 2.8点
ハープ独奏。フォーレらしさを上手く生かした内容充実の名作のようにも聞こえるし、ピアノ曲の書き方をそのままハープに使っていていまいちのようにも聞こえる。ピアノ曲の即興曲よりも大作。展開が自由で、本当に即興的なようにも聞こえる。ハープ独奏曲をほとんど聴いた事がない自分には評価の基準がなくて聴き方もよく分からない。所々なかなか良いと思う箇所がある程度で、それほど良い曲という印象がないのが率直な感想である。


ピアノ曲

ヴァルス・カプリス

  • 1. イ長調 Op.30
    • 3.5点
他のピアノ曲と全く違う外面的な華麗な華やかさと優雅さに満ちたワルツで驚く。ショパンのワルツをいやでも想起する。規模が大きくて多くのメロディーが入っていて愉しい。もちろん、フォーレらしい渋い音の動きも多くの箇所で見られる。カプリスの名称が付いているだけあって、曲の変化が多い。

  • 2. 変ニ長調 Op.38
    • 3.5点
1番と同じにならないように、様々な工夫をしているように感じる。1番よりやや渋いが、基本的に外面的な華やかさの楽しさは1番と同じである。

  • 3. 変ト長調 Op.59
    • 3.5点
中期に入ってからの曲であり、凝った構成を作る熟練度の高さが聴いただけでも伝わってくる。外面的な分かりやすさは減っているが、やはり愛すべき優雅なサロン風の作品であるし、多様な楽想が入った力作と感じる。

  • 4. 変イ長調 Op.62
    • 3.5点
3番よりさらに分かりにくくなり、リズムの軽やかさが幾分失われて平板な音の連なりになり、他のピアノ曲に近付いている。とはいえ、ワルツカプリスらしい外面的な華麗さや音自体の活力を完全に失ったわけではなく、舟唄や夜想曲とは違う聴いていて愉しい気分にさせてくれる所は十分にある。内容的にも密度の濃さを感じる力作である。

即興曲

  • 1. 変ホ長調 Op.25
    • 3.5点
サロン風の曲。ショパンの即興曲の影響も感じられるが、曲の雰囲気は前奏曲や練習曲にもっと似ているものがあると思う。外面的な華やかさと霊感に満ちた各部分は、軽やかさもあり聞きやすく愉しい。

  • 2. ヘ短調 Op.31
    • 3.8点
1番に通じる華やかさと軽やかさに加えて、優雅で高貴でしなやかな抒情性があり、名曲と呼べるレベルの完成度と魅力を持った曲になっている。

  • 3. 変イ長調 Op.34
    • 4.0点
これは名曲。旋律の優美さと品の良さ、内容的豊富さ、和声やパッセージの絶妙な移りゆく流れの良さなど、際立って完成度が高い。

  • 4. 変ニ長調 Op.91
    • 3.0点
あまりにも複雑にメロディーがスパゲティのように絡み合っていて、よく理解できない。複雑さが産む謎めいた感じや、フォーレらしい奥ゆかしさは悪くない。

  • 5. 嬰ヘ短調 Op.102
    • 3.5点
これは面白い曲。無窮動で激しく動き回る右手と左手の音の転がりは、とても刺激的であり様々な様相を呈する。印象派的であるが、もっと強靭な力強さがある狂詩曲の方が近い。フォーレ作曲であることが驚きの作品。

夜想曲

  • 1. 変ホ短調 Op.33-1
    • 3.8点
静謐で漆黒の闇の夜を描いたような曲。ずっと静かな雰囲気であり、ショパンどころかフィールドまで思い出す。ある意味で直球勝負の曲であり、メロディーが魅力的であるため成功している。初期らしい純粋さが魅力。

  • 2. ロ長調 Op.33-2
    • 3.5点
1曲目と比較すれば、激しさがあったり、明るさを含んだ憧憬を見せたりと変化がある。変化の付け方はショパンの影響が明白。この曲もメロディーが魅力的で成功している曲。

  • 3. 変イ長調 Op.33-3
    • 3.0
儚く非常に繊細で静かな曲。雰囲気は悪くないが、メロディーの魅力が足りないので、凡庸な曲という印象を拭えない。

  • 4. 変ホ長調 Op.36
    • 3.8点
色とりどりの繊細なニュアンスに満ちている美しい曲。ノクターンらしい曲である。メロディーが特に優れているわけではないが、自由に変化し続ける雰囲気の精妙さや叙情性はかなり良い。

  • 5. 変ロ長調 Op.37
    • 3.3点
美しい箇所は所々にある。特に中間の大きな感情のうねりと高まりは感動的な演出である。しかしながら、曲が長すぎであり、飽きてきてしまう。冗長な作品だと思う。

  • 6. 変ニ長調 Op.63
    • 4.0点
大いなる感情に揺り動かされる感じが非常に感動を与える曲。高貴さ、深遠さを持ち、神秘的ともいえる儀式のような出来事が展開されるさまに圧倒される。この曲独自の世界を作り上げていて、メロディーの印象深さとともに忘れがたいものを残す。とにかく「特別な音楽である」感が凄い。それを楽しむ曲である気がする。

  • 7. 嬰ハ短調 Op.74
    • 3.3点
力強さやゴツゴツとした印象など、それまでとは違う世界を感じる。規模の大きな作品。メロディーにさほど魅力を感じないし、展開も感動するほどではないが、野心的に新しい世界に踏み出しているのは分かる。ただ、曲が長すぎると思う。

  • 8. 変ニ長調 Op.84-8
    • 3.5点
短い2分半の曲。夢を見るような雰囲気は、この短さでまとめてしまうのはもったいないほど魅力的だと思う。左手の分散和音は常套手段だが、この曲では特に成功しているように聞こえる。

  • 9. ロ短調 Op.97
  • 2.8点
分散和音でないゴツゴツとしたぎこちない伴奏の上で、曖昧なメロディーが半音階的に謎めいた進行をするのを最後まで続ける曲。その雰囲気自体は慣れれば悪くないと感じるが、変化があまりに乏しい。

  • 10. ホ短調 Op.99
    • 3.0点
夜想曲9番と同様の半音階的で曖昧な雰囲気でメロディーに魅力を感じないが、途中からドラマチックになる場面があり盛り上がれるなど、変化があるのがよい。

  • 11. 嬰ヘ短調 Op.104-1
    • 3.3点
憂いやロマンティックな感情を含んだメロディーに魅力がある。9番や10番より普通の曲。

  • 12. ホ短調 Op.107
    • 3.3点
ピアニステイックに劇的な盛り上がりを作る曲。それと晩年らしいくすんだ音色の取り合わせが独特の効果を産んでいる。

  • 13. ロ短調 Op.119
    • 3.5点
バラード的な物語性がある曲。規模が大きくて、それに見合うメロディーの魅力や構成の複雑さがあり、聞き応えのある魅力的な力作。古い物語がその場で語られているかのようなワクワクする感じがある。

舟歌

  • 1. イ短調 Op.26
    • 3.0点
柔らかくて舟歌らしい美しいメロディーで最初は良い感じなのだが、リズムや和声が平板なまま曲が続くので後半は飽きてしまう。

  • 2. ト長調 Op.41
    • 2.5点
メロディーが少なくてメロディーの部分もはっきりしないために、曲が頭に入ってこない。アルペジオを主体とした華やかな美しさは所々に見せるのだが、やはりメロディーが無いと楽しみが少なくなる。

  • 3. 変ト長調 Op.42
    • 3.3点
陰影に富み、ショパンのような洗練された美しい発想を随所で聴かせる曲。テクニカルな部分もあり、7分を飽きずに聴かせる。

  • 4. 変イ長調 Op.44
    • 3.0点
3番のようなテクニカルさはあるが、3番ほど陰影は深くなく、どちらかというと単純な美しくて分かりやすいメロディーの繰り返しにより曲が構成される印象が強い。そのメロディーは柔らかくてキラキラとした水面のようで美しい。

  • 5. 嬰ヘ短調 Op.66
    • 3.3点
力強さや明るい運動的な華やかさがある曲。とはいえ、コルトーの言うように舟歌の最高傑作かと考えると、はっきりした明快な良さが無い謎な曲しか自分には思えないため、ピンと来ない。

  • 6. 変ホ長調 Op.70
    • 3.8点
明るくキラキラとしていて、風光明媚な観光地を連想するような曲。分かりやすいし素敵な曲。中間は精密で玄妙。

  • 7. ニ短調 Op.90
    • 3.5点
3分の短い曲。キラキラとした印象的な分散和音が素敵。華やかな前向きの推進力があり、なかなか良い。

  • 8. 変ニ長調 Op.96
    • 3.0点
頻出する音階が演出する前向きの力強さは良いのだが、メロディーにあまり魅力がないのが残念。

  • 9. イ短調 Op.101
    • 3.5点
室内楽的なダイナミックでピアニスティックな盛り上がりや力強さがあり、メロディーも魅力的。分かりやすくて、聞き応えがある作品。

  • 10. イ短調 Op.104-2
    • 3.0点
短い曲。しかし、くすんだ色の、はっきりしない雰囲気が続き、なんとなく終わる曲。

  • 11. ト短調 Op.105-1
    • 3.0点
ピアニスティックな力強さがあるのは良い。しかし、メロディーはくすんでいて、はっきりしないした色がないのは10番と同じ。

  • 12. 変ホ長調 Op.105-2
  • 3.5点
6番と同様の風光明媚な観光地のような明るい雰囲気と、キラキラした水の描写が素敵な曲。

  • 13. ハ長調 Op.116
    • 3.5点
12番ほど明快なメロディーの魅力があるわけではないにしろ、この曲も素敵なメロディーと雰囲気があるとともに、内容の充実感を感じる。満足感を感じながら聞き終われる。

前奏曲集 Op.103(1910年)

  【1. 変ニ長調 / 2. 嬰ハ短調 / 3. ト短調 / 4. ヘ長調 / 5. ニ短調 / 6. 変ホ短調 / 7. イ長調 / 8. ハ短調 / 9. ホ短調】
    • 3.3点
全9曲。曲が3分程度と短くて、かなりバラエティーに富んでおり聴きやすい。舟歌や夜想曲と違い、テクニカルな曲、アンニュイな曲、厳格なカノンまであり、フォーレがこのように様々な曲を書けたのかと驚くほどである。全体の曲の配列は順番に通して楽しめるようにある程度のストーリーがある。書いた年代も同じであるため、ひとまとまりの曲集として聞ける。

その他ピアノ曲

  • 3つの無言歌 Op.17 (1863年?)
1曲目はあまり大した曲ではないが、2曲目は割と良いメロディーで印象に残る。素晴らしいのは3曲目でメンデルスゾーン的な軽快さとフォーレらしい音の使い方という異質なものが驚くべき適切な融合をみせて、耳に残る楽しい作品になっている。

  • バラード 嬰ヘ長調 Op.19 (1879年)
    • 3.5点
フォーレとしては長い曲。明るく華やかでバラードらしい物語性もある。移りゆく雰囲気の変遷と、フォーレらしい半音階的な和声の玄妙さも味わえるという、かなり素晴らしい曲。

  • マズルカ 変ロ長調 Op.32 (1878年頃)
    • 2.0点
これは駄作だろう。そもそもマズルカっぽさが主題の一瞬だけである。メロディーに魅力がなくてマズルカを書こうとしてしとした感が強い。6分というマズルカにしては長い曲だが展開も主題の魅力のなさを引きずっていて、いろいろやっているのだがどうも楽しくない。

  • ピアノ組曲『ドリー』(Dolly)Op.56(1893年 - 1896年)
  【1. 子守歌 / 2. ミ-ア-ウ / 3. ドリーの庭 / 4. キティー・ヴァルス / 5. 優しさ / 6. スペインの踊り】
    • 4.0点
チャイコフスキーのくるみ割人形を思い起こすような、メルヘンチックでバラエティーに富んだ、分かりやすくて天才的なメロディーの曲ばかり。晦渋で難解な作品の多いフォーレだが、本気で親しみやすい曲を書けばこれほどの才能があったのかと驚く名作。

  • 『主題と変奏』(Thème et Variations)嬰ハ短調 Op.73(1895年)
    • 4.0点
気高く美しい主題。変奏もずっと緊張の糸を切らさず、ベートーヴェンに匹敵する厳しく深い精神性を保った真剣で真摯な音楽が続く。フォーレにしては明確な和声と主題であり分かりやすい。後半になってフォーレらしい曖昧さが効果的に使われる所もうまい。ロマン派を代表するピアノ用の変奏曲の一つ。フォーレのピアノ曲が苦手な人にも自信をもって薦められる。

  • 8つの小品 Op.84 (1896-1902年)
    • 3.3点
1分から3分の小品。なかなかの音楽的華やかさがあり、精神的深みと両立していて聞きやすく楽しい小品修正。対位法的作品の2作は若いときの作品だそうだが、聴いた印象は違和感がないし優れている。


宗教曲・合唱曲

  • レクイエム Op.48(1887年)
    • 4.5点
柔らかいメロディー、優しく包み込むような静かで包容力のある管弦楽。静謐な祈りと哀惜感の強さが心を激しく揺さぶり、強く感動させられる。3曲目と4曲目が特に好き。少年合唱の生み出す透明感と純真は最高である。分かりやすくないフォーレの大作の中にあって、この曲は誰でもすぐに魅力が分かる。

  • 最終更新:2018-03-20 00:20:41

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